趣味で児童書など複数出版しています。初めは趣味のつもりはなく、それなりに賞に応募して、幾つかの賞も頂いた。でも、賞用に作る原稿に夢を投入できなくなり、好きな物語を書くことに切り替えました。
そのとき、ほとんどの原稿を処分してしまいました。ところが、ゴミ袋に詰めて捨てたはずの原稿は、きちんと綴じられ、捨てた筈の本は、夫の手で救出されていたのです。
これまで、何回か必要な原稿が目の前に現れ驚きましたが、昨夜もまた、夫が「こんなの読む?」と、テーブルに置きました。
20年前の賞を頂いたものが、本として出版された、記念すべき第1号、私はこれでその後の時間を書き物にあてることになりました。
捨てた経緯は、時間を無駄にしたから。いえ、もう嫌気がさして、しばらく書くことから離れたのです。
勝山市が、市としては珍しく懸賞金をつけての公募でした。原稿用紙の使い方など一夜漬けで勉強して応募原稿の体裁を整えました。
いまはキンドルでペーパーバックになっています。ずいぶん内容を変えた気がします。初期原稿がまた読めるみたい! なんか嬉しいなあ。
編集者に『誰が読むんだ?』と、言われトラウマになって、ずいぶん手を入れてしまったのです。
初期原稿、ちょっとわくわくしながら読んでみたいと思います。
しかし、我が夫はどこに隠しているやら、ちびちびと出してきます。あと2作見たい原稿があるのですが、救出されていますように。捨てたときの潔よさからは考えられない。なかったら寂しいなあ。
まあ拾われたのが奇跡で、まだ書いていますが。