「明らかにこっちに向かっている」
朝4時半、大音の天気予報で無理矢理起こされた。
確かに、唸るような地響きだ。
離島の台風は島ごと揺れてるみたいだ。
迫力がある。

すぐに朝食の用意をして、寝室のサイドテーブルに並べた。テレビの前から離れないからだ。満腹になれば、寝てしまう。5歳児の我が夫。朝からカレーうどん、ピーナツクリームサンド、ササミカツを半切れ、サラダ。
普通は朝からこんな高カロリーの朝食は食べないけど、停電に備えて、夜の分までのメニューを考えて、朝からバタバタと支度をした。
中継をみながら、明らかテンションが高い。私はまだ眠いのだ。それに、怖い。
夫はワクワクが止まらない。この人が、恐怖に足がすくんで、青ざめたことがある。
初めて、スキーに行ったときだ。長野の栂池スキー場に向かった時に、電車の車窓の雪に埋もれた風景に「帰ろうよ」て、顔面蒼白。
閉所恐怖症があるのかと、思い、宿に電話して、景色が見える高い位置の部屋に変えて貰った。宿までの道の両脇も1mを超える雪が積まれていた。
宿に着くと町が見渡せる部屋に案内された。
窓を全開にして、空気を入れ替えると、やっと顔色が生気を取り戻した。
奈留島生まれの夫は、初めて大量の雪に遭遇したのだ。自然の脅威に圧倒されたのだ。
未知の体験で、自分の弱点を知る。
これくらいの台風では、誰も動じてはいない。
私は体中の筋肉や筋が緊張状態になっている。
凄い轟音だ。島ごと揺れるなんで、想像出来なかった。避難勧告が出ても逃げ場はない。
諦めて、ベッドホンをして、映画を観ることに決めた。3本続けて観たかった映画鑑賞に突入。
今朝も雨、台風一過の青空にはならなかった。