市役所からの封書?
あー、このまえ受けた健康診断の結果だと、夫に渡した。横目で見ていたが、なかなか開く様子がない。ただちょっと脇に寄せて、時々指で触れたり気にしている。

開けて見れば?
すると、ああと、さりげない様子でちゃちゃっと、開いて、ひらりと投げるように渡してよこした。
再検査だ。何が引っかかったかは、書かれていない。支所に結果を聞きに行くようになってる。

さっそく、支所に連絡して、一緒に行くことにしました。ちょっとね気になることがあったから、一緒に行かないとまずいかなと思ったんです。
離島に来てから体重が激減。8㎏も痩せてしまいました。食事の量は東京にいた時より増えてるし、仕事も引退して、のんびり好きな畑仕事をしています。太ることはあっても、痩せる理由がないではないか。と、気になっていたので、集団健診は絶対に受けるべきだと、主張した。

病院嫌いの夫としては、人生初の健康診断。バリウムも初めて飲んだ。
健康そのものだったから、私の痛みや、だるさなんてのも分からない。
健康診断だけでも、青ざめて帰宅したのだ。気が変わらないうちに、一緒に結果を聞きに言って、そのまま胃カメラの予約をとり、翌日また病院に。
ちょっと怖かったけど、ある程度の覚悟はしたつもりだ。胃で良かったと、他の診断結果に異常はない。
この年になれば、悪いところのひとつや二つはあるさ。と、夫も言っている。

でもね、ここは離島だ。隣りの福江島の病院に行くにしても、何かあったら大変だ。
とにかく早く原因を知りたい。
再検査の結果は異常なし。
えー、どこにも異常がない?
覚悟は決めたんだけど、まったく異常なしと言われても。
体重の減少はメンタル?
夫はメンタルが弱い。私は図太いのだ。
とにかく、若い頃は、少しのことで胃が痛み、腹痛だけでも、何も食べれなくなる。
正露丸を飲みながら、食事をする私を信じられないような目で見ていた。

環境の変化でメンタルをやられたなんて、ありえない。夫は故郷に帰って来たのに。
たくさんの同級生が健在だ。誰も知る人がいない私が快適に暮らしているのに。
まったく笑ってしまいます。
甘いなあー。でも、病気がちの女房を連れての帰省は、夫にも負担なんだろなと、少しは気持ちを察しましたよ。
それにしても、奈留島にはタクシーはあっても、バスがない。夫に何かあったら、交通手段はタクシー。買い物はどうするんだろ。通院はどうしたらいいのか。
運転免許証はあるのですが、とにかく私は運転には向かない。反射神経も、注意力も極端に欠落している。若かりし頃、三年間は車に乗っていたが、ヒヤリとするシーンが何度かあって、ハンドルを握ることを諦めたのだ。
さあ、どうする?
今のうちに練習しようか。
考えてしまいます。