おはようございます。
仕込み作業は、料理に使う言葉ですよね。でも、下準備はどんな作業にも使います。
お裁縫もしかり。生地の素材を見極めたり、シワや縮み具合、染色の色止め具合など、基本的なことは予め知った上で縫製をしないと後から問題が出ることがあります。
水通しはその基本作業ですが、私はほとんど綿素材を使うため、アイロン作業が欠かせません。大変ですよね。めんどくさです。でも、水通しをしていると、問題がある生地を発見することも多々ありますので欠かせなくなりました。
こちらは、綿のオックスフォード生地で、
よりを防ぐのに、直線を出すため糸を抜いて、ラインを通します。
縦、横のラインを通すことで、正確な基準線ができます。洗濯したら、縦横の縮み具合が
違って、正方形が曲がってしまう、ファスナーラインが曲がってしまったなど、生地歪みを防ぐことができます。
エコバッグの持ち手など、幅が細い物を縫う場合は致命傷で、持ち手が曲がって、寄れてしまうなんてことも起こります。
特に、海外製の生地の場合は、本当にひどい製品もあります。
洗ったら、まったく光沢が失われたり、手触りで綿100%だと思っていたのに、一度洗ったらクタクタになってしまったり。こんなのは、化繊が混ざっています。レーヨンや、テンセルなどは怖いです。わかって使う分には問題ないですが、生地には洗濯表示がない物がほとんどです。
めんどくさくても、欠かせない作業。今日は一日アイロンをかけて、生地の採寸、カット生地の袋詰めなど仕込み作業をしてゆきます。
ついでに縫い糸ですが、ニットにはニット用の表示がある糸を使います。生地に伸びがあっても、糸はそのまま綿やポリエステル100%の弾力がない糸を使うと、縫い目に皺がよったり、下糸が引っ張られたりします。
上の黄色い生地はほとんど変化がない国産生地です。下の生地は、若干のよれと、色褪せがはっきりわかります。
上の生地は枕カバーや、エプロンなど、洗濯が激しい物を作ります。
下の生地は鍋敷きや、使い込んで色褪せを楽しむバッグなどに使おうかなって考える時間にもなります。
これも、びっくり箱を開けるように楽しい作業には違いないのですが。