azamiの趣味 離島生活

きしべのあざみ この頃の趣味

ネット社会の落ちこぼれ

私自身が還暦を過ぎて思うことがある。

小さな自営業を営んでいる。税金は青色申告なので、決算期は大変です。

 

夫は既に70歳になります。pcははなから信用出来ないと言って触らない。検索位はたまには試みる。仕事に必要な材料を探すときだ。だけど文字を打ち込むのすら辿々しくて見ていられない。

 

ネットが使えないと帳簿もつけられない。スマホも嫌いで未だにガラケーです。

最近いろいろ弊害が出てきました。行政関連はホームページ告知があり、知らないまま過ぎてしまう。

 

取り引きしている職人さんや、業者さんももう75歳過ぎています。

 

なにが言いたいのか。

 

老人たちにアドバイス出来る位、コロナウィルス関連の支援金や給付金を理解して知らせて上げないと彼らは間違いなく漏れてしまいます。

 

困っていることはたしかです。隣の飲み屋のママも70歳過ぎた独り身。『コロナ怖いので店休みます』張り紙を出して閉めてしまった。

 

内装屋さんの姿が見えないと、夫が心配している。昨夜電話をすると、材料が仕入れられない。中国から仕入れているバスタブの部品が入らない。

作業費が回収出来ない。もうお手上げだと。

 

政府から補助金が出るから、頑張ってとは言ったものの、書類書けるかなあ。返済不用の資金が出ると言っても「そんな都合良くいかない。貰えたためしがない」と言うばかり。

 

5月中旬までは今の仕事をキープできないない人たちが周囲にたくさんいるのです。私は彼らを踏み台にして生き延びるんだ! いや、共倒れの方がいいかな。

 

夫ひとり説得するのに4時間もかかりました。

政府の補助金を受けるから、書類を用意しようという相談です。

 

政府がただで金をくれる訳ない。先の業者と同じです。返済出来ないだろって、はなから拒絶。

だけど、我が家に支援金がきたら、何件の業者が回るようになるだろう。小さな力だけど、現場で仕事の費用を支払っていける。

 

だいたい3か月たたないとお金にならない仕事が多いのだ。政府の支援金。知れば今回は基準も低い。向こう三軒は間違いなく生き延びて、75歳までは仕事になる。

 

柔軟な頭をもち、視野を広げて、自分の気力と体力を健康に保つ。

 

せっかくここまでは生かされた命。余生は心の健康のために、周囲の老人にも気を配っていきましょう。出来る事だけでいいのです。

 

夫は実際よくやっています。

トイレが詰まって困ってる。粗大ゴミの出し方がわからない。5分もあれば片付きます。

『困ったら気軽に言って、お返しするともう来ないよ』帰りぎわにそう言っておきます。

 

最近多いのは、どこに相談すればいいのかという相談。

 

ネットを活用すれば、マスクも、消毒液もなんとか手に入ります。相談窓口も見つけられる。しかし、相談に行った先でまた不親切な対応をされてしょんぼりして戻って来ることもある。

 

だけど老人にとっては命がかかっている。

付き添うと、ボタンのかけ違い。双方に意味が通じていなかった。

 

野菜がドアにぶら下がっていると、本当に心が温まる。たいしたことはできないけど、なんか力になれたかなあ。

 

野菜なら受け取ると、なぜか知っているようです。3日にひと抱えも泥付きネギを頂きました。誰かなあと思っていると、わかるものです。

満面笑みで、笑いかける老人。空気清浄機が壊れたと言ってきた。電池を入れ替えたら動き出した。電池切れだけでした。

 

入れ替えただけで新鮮なネギ一把はやたら高い。ネギを洗い、一部は小口切りにして冷凍。一部はすき焼き丼弁当にして、ネギの提供主と我が家の夕食にしました。

 

ついでに、ひとり暮らしの老人にも。

三個作るのも四個作りのも手間は同じ。私は人に会うのが苦手なので夫が届けます。

 

良く日もまた泥ネギが一把。それは土を入れたプランターに横にして土を被せて保存しました。

ネギが旬なのね。

 

昨年までフルタイムで働いていた私は、近所のそう言った当たり前の日常にはうとい。

 

夫がネットを使えなくても、私が使える。私はコミュニケーションが苦手で、挨拶さえやっとこなしている。だけど夫は社交家で、それなりにうまくいっている。

 

夫も近所の相談に、よく出動しています。あと何年できるか分からないけど、自分たちが元気でいなくちゃいけない。果たして今回は給付金や支援金から漏れてしまうことなく、受けられるかなあ。

 

10%ダウンが対象ならクリアしているけど条件次第。